店舗外観
今回お昼を食べに伺ったのは、札幌市西区にあるフレンチのお店「レ・カネキヨ」さん。2017年4月にOPENした、未だ新しい部類に入るお店です。特筆すべきはオーナー「藤本シェフ」の経歴。日本でフランス料理の経験を積み渡仏。2003年より「ステラマリス・パリ」 の副料理長となり、2006年には本場フランスのミシュランガイドで1つ星を獲得したそうです。また日本に帰国後は、札幌市内の超有名&人気の結婚式場「ジャルダン・ド・ボヌール」「ブランシュ・メゾン」で腕を振るっていたそう。そんな藤本シェフが立ち上げたのが「レ・カネキヨ」さんです。
こちらのお店のOPENのきっかけがHPに記載されていました。以下引用となります。また「カネキヨ」という言葉の意味ですが、藤本シェフの実家が営んでいた事業のかつての屋号から取ったものだそうです。
~前文省略~
そこに疑問を持った有名店で修行を積んだシェフ達が食堂や割烹的に気軽に食事が出来る店”ビストロ”と高級レスラン”ガストロノミー”を合わせた身近に、気軽に本格的な料理を味うことができるフランスではドレスの女性とTシャツの若者が肩を並べるBistronomie(ビストロミー)が誕生しました。日本、札幌でも「気取らない上質」本当に美味しいフレンチの真髄を素直に楽しめる店を作りたい。その想いからカネキヨは誕生しました。
(https://www.leskanekiyos.com/about:公式HPより一部抜粋)
お店の場所ですが「JR琴似駅」や「イトーヨーカドー琴似店」のすぐ側にあります。駅前という立地の関係上、専用の駐車場はありませんでした。車で向かわれる場合は、有料覚悟でイトーヨーカドーの駐車場に停めて歩くのが一番良いかと思います。詳しい場所は以下記載の地図をご確認下さい。迷われることはないかと思います。
ランチコース
今回は「ランチコース」「3,300円」をいただきました。
この日のメニューは以下の通り。
- 「穴子」のマトロートと「東北あべ鶏のせせり」テリーヌ、ルッコラのサラダ、ベーコンと赤ワインヴィネガーのソース
- 北海道産「口黒マス」のソテー、カブのクーリとビーツのマリネ
- 牛バベット(サガリ)のポアレ、北海道産男爵ローストとほうれん草のソテーを添えて、十勝マッシュルームとフォン・ド・ボーのソース
- 「ラ・フランスのヴェリー二」ラ・フランスのとろとろクーリとマリネ、トンカ豆の香り
バゲットとバター
カリッカリのバゲットで、とても食感が良かったです。
「穴子」のマトロートと「東北あべ鶏のせせり」テリーヌ、ルッコラのサラダ、ベーコンと赤ワインヴィネガーのソース
マトロートとは、淡水魚などをワインやシードルで煮た魚料理。またテリーヌとは、四角いテリーヌ型に具を詰めて蓋をし、調理したもの。 添えられていたのは、ホタテに海老・ロマネスコ・プチプチの食感の粒マスタードです。
テリーヌには穴子と、その隙間を埋める様にせせり。マトロートされた穴子に付いたしっかりとした風味と、時折感じるせせりの食感で、とても美味しい一皿です。また程よい赤ワインビネガーソースの酸味が、穴子の脂をやわらげてくれていました。ホタテも良い焼き目をつけつつ、食感はプリップリ。個人的には、さりげなく添えられた粒マスタードがとても嬉しかったです。フレンチは口に入れた時の全体的な味の調和が大事と聞いたことがありますが、何に付けても良く合う味と食感のこのマスタードも良い仕事をしてました。
北海道産「口黒マス」のソテー、カブのクーリとビーツのマリネ
「口黒マス」とは「サクラマス」の別の呼び名だそう。また「クーリ」とは、ピューレしてから裏ごしした野菜や果物から作られるどろっとしたソースのこと。
コースの魚料理はタラやタイなどの淡白な魚が多い印象でしたが、しっかり脂のノッたサクラマスが出てきて嬉しくなりました。サクラマスの素材本来の味も美味しかったですが、絶妙な火入れにより中はジューシーで皮はパリッパリ。より美味しく仕上がってました。
ビーツはボルシチなどで食べたことはありましたが、マリネでいただくのは初めて。また所々に点在している黄色いソースはマンゴーのソース。カブのもつ野菜の甘みとマンゴーのフルーツの甘み、マリネの酸味がサクラマスに加わり、予想外に味が調和。満足感の高い魚料理でした。
牛バベット(サガリ)のポアレ、北海道産男爵ローストとほうれん草のソテーを添えて、十勝マッシュルームとフォン・ド・ボーのソース
サガリは牛肉の内臓で横隔膜の辺りを差すのだそう。淡白な部位なのですが、その分ガッツリとした肉の旨みを楽しむことができます。淡白さはフォン・ド・ボーのソースがカバー。このソースがとてもコクのあるソースで淡白な肉に非常に合い、とても美味しかったです。付け合わせの男爵いも・マッシュルームも、ソースに非常に良く合いました。
「ラ・フランスのヴェリー二」ラ・フランスのとろとろクーリとマリネ、トンカ豆の香り
グラスの底のバニラアイスの上にはラ・フランスのソースがかかっており、その上には甘く仕上げたラ・フランスのマリネ。回りにはビスケットとパウダー状のトンカ豆が散りばめられていました。わたし自身はトンカ豆というものを良く知りませんでしたが、後で調べたところトンカ豆は甘い香りを放つため、香料やお菓子などで使用されるものなのだそうです。
ラ・フランスのクーリとバニラアイスを絡めて食べると、お互いの味と香りがケンカすることなく調和。ビスケットのサクサクな食感も加わって、とても美味しいデザートです。グラスで出てくるデザートってコース料理であまり見かけることはなく、最初に出て来た時には少々チープな印象を受けましたが、このデザートはとても満足できました。
店内の様子
店内の様子がこちら。
フレンチには珍しく、横並びで座るスタイルのお店。回りの人があまり見えない分、しっかりと料理や会話に集中して楽しむことができました。初めてのスタイルで少々落ち着かなかった部分もありましたが、これはこれで良いと思います。ランチコースの大半は女性同士のお客さんが中心で、また中には男性1人でフレンチを楽しんでいる通な方もいらっしゃいました。何にせよ、男2人で行くには少々危険。ラーメン屋のカウンターならともかく、男2人での横並びフレンチは少々照れます。
ドリンクメニュー
こちらがワインのメニュー。
今回も車での訪問のため、アルコールはいただいてません。ワインには絶対に合うと思われる料理だったので、可能であれば是非ワインも一緒に楽しんでみることをおススメします。
最後に
とても美味しかった「レ・カネキヨ」さんのランチコース。「次は必ずディナーを食べに行きたいね」と妻と話していた訳ですが、実はこちらのお店を教えて下さったのが札幌市中央区堺川にお店を構える「イル・ド・フランス」の「泉シェフ」。以前イル・ド・フランスさんでランチコースをいただいた際に、結構長い時間お話しさせていただく機会がありました。その中で聞いた話ですが、どうやら藤本シェフが昔札幌で働いていたお店がイル・ド・フランスだったそう。今回伺ったのも以上の様な経緯からですが、結果として大満足なランチコースをいただくことができた訳です!人のつながりってホントに大事だな~っと、改めて思わされました。
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住所:札幌市西区琴似2条1丁目3-5
電話:011-213-9200
営業:12~15:00、18~23:00
定休:日曜日、月曜日