エクストリーム参拝という言葉で検索すると、でてくるのは 「 大田山神社 」 の文字。
日本一参拝が危険な神社との事だが、いったいその真相とは…。
そんな情報をFacebookで見つけてしまったからには、いてもたってもいられない!
こみ上げる衝動を抑えられず、札幌から向かったのは、道南のせたな町!
こちら 太田山神社(おおたさんじんじゃ)は、北海道で一番古い且つ西にある神社。
道道740号北檜山大成線沿い。 大成市街地付近の山側にこちらの鳥居がみえてくる。
駐車場はないけれど、鳥居の前に比較的大きめな路側帯があり、車4~5台はとめられる。
鳥居横には看板が複数。 どれどれ、登る前に見ておこう。
落石が落ちてくる可能性があるのね、ふむふむ。 敷地内の事故は自己責任で、当たり前だな。
マナーの悪い人も多いのだとか。 神社参拝に行くのに敷地内を荒らしちゃダメでしょ!
他にも幾つか看板が。 一通り一読。 さて、よーく分かった所で準備、準備!
さて準備! ウィキペディアでの事前情報だと、熊・マムシ、蚊やハチなんかにも注意との事。
クマよけの鈴は持っていないので、ポケットに i-Pod 仕込ませて、音量は最大に。
虫除けスプレーを満遍なく吹きかけ、軍手を装着したら、早速スタート!
最初の鳥居の先に出てくる石段は結構な急勾配…。 その斜度平均45°だそう…。
奥行もあんまりないし、足も少しはみ出すくらいの、ちょっと危ない石段。
左右には手すり、ロープがかかっており、つかまりながら登るのが良さそう。
手すりの方がいいかなって思ってたら、手すりが乗っかってる石柱が所々崩れてました。オット!
階段を上りきった所で振り返っての一枚。 ほー、結構急だったんだな~、やっぱり。
上から見下ろす方が怖いね、これ。 一段毎に土やら積もってて、若干足元は滑った記憶が…。
さてここからは獣道。せたな町HPによると、全行程705mの内、この時点で43m地点。
目的地までは600m強。 まだ休んでいられません!
道中にはロープが常に張ってあり、道に迷う心配は無し! だけど緩い坂は最初だけ、ドンドン急斜面に。
水の流れている場所を越え、斜めにかけられた鉄製の梯子を登り、ほぼ崖な斜面を上っていく。
斜度は先ほど上ってきた階段と同程度の坂道。 急斜面には砂利も転がっており、足元がとられる。
ホント軍手はいてきてよかったよ。 ロープ掴んでなきゃ滑落しててもおかしくなかった場面も何度か。
それにしても、ここに来るのにコンバース履いてきたのだけは悔やまれる…。 笑
350m付近まで来るとみえてくるのが 女人道。 こちらでは休憩ができそうな平坦な場所もあり。
足元は滑るし、途中から足も疲れてきて、ロープを掴んでいた腕でここまで登ってきた。
なので、折角だから休憩していきたい。 しかしここで立ち止まれない事情が発生!
ここに来るまでに汗をかきすぎた! 虫除けが全くきかない!
立ち止まると薮蚊が寄ってくるので、オチオチ休んでもいられない。 これが大田山神社の洗礼か?
結局、休みなしで残り半分の行程を進むのでした。
ちなみにこの日、薮蚊以外にはハチもマムシも他の虫にも遭遇せず。
その点では比較的安心して登れました!
息も切れ切れ、体もバテバテになった650m付近。 やっと見えた! 本殿への鳥居!
目的の本殿はこの鳥居をくぐると見えてきます!
出たー! 本殿への最後の道のり! 岩場に設置された足場のすぐ右手側は絶壁!
落ちたら確実に死ねる高さ! 神社に参拝に来るのに、こんなシチュエーションは初めて!
頼りなさげな錆びた鉄柱で作られた橋を登っていきます!
幅は約1m、長さは16m程しかないこちらの道。 意外と急な坂道。
手すりも所々なかったり、時折パラパラと音が聞こえてきたり…。ホントに大丈夫か?
しかし最終目的地はすぐ目の前! ここまで来て帰れない! 早速進みます!
さて本殿真下まで到着! 相変わらず一歩分横には絶壁。 落ちたら死ねる高さ。
そして本殿はこの岩場の上の穴の中! 最後の難関、岩場登りに挑戦です!
上から垂れているのは、ロープと鉄輪。 これを使って上まで登っていきます!
高さはおよそ7m。 流石にロープだけで登る勇気はないし、ここは無難に鉄輪を使用。
しかし鎖は上から垂れているので結構揺れる。足元を確認するのに下を向くのも気が気でない。
それでも一歩ずつ何とか登って行けました!
そして無事に本殿到着! 本殿の穴の大きさは奥行・幅・高さ共に3m程度でしょうか。
狭い穴の中にお社が一つ。 こちらが大田山神社の本殿!
祀っていつのは猿田彦神との事。他、経歴等の細かい事はウィキペディアでご確認下さい。
それよりもまず感じるのが達成感! 山に上っても、崖や岩場を上ることってあんまりない。
だからその分楽しかったし、所要時間も1時間弱と手軽に行けるのも魅力の一つ。
そして…。
本殿からのこの景色! 海岸沿いに車を停めて登ってきたはずなのに、気づけばこんなに高いところまで。
道中かなりきつかったのも納得。 距離が短い分、斜度が半端なかったからな~。
午後4時位から登り始めていたからか、日が暮れ始めていた日本海がやけに眩しく綺麗に見えた!
この景色が見れたから若干きつくても良かったな~と思える。 ホントに綺麗でした!
さて一息入れてからは下山の準備。 登山では下りの方が足に負担がかかって大変と聞きます。
が、こちらは負担どころか、一歩間違えば滑落してしまいそうになるので大変でした。
岩場下り、道中の急な斜面、最後に階段と、ロープを掴んでなきゃ安心して歩けませんでした。
おかげで腕が筋肉痛…。次の日はかなりしんどかったです。
【 大田山神社 】
住所 : 久遠郡せたな町大成区大田17番地