ニッカウヰスキー余市蒸留所|「マッサン」の舞台にもなった日本初のウイスキー蒸留所を見学!|余市町黒川町

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前回は…

余市町に向かった今回のドライブ。途中の小樽市ではランチにお寿司を食べ、駅前のカフェでデザートもいただきました。その後は、前回ご紹介した小樽の老舗かまぼこ屋さん「かま栄」さんへ。伺った「かま栄」さんの工場直売店では、ガラス越しの見学スペースからかまぼこを練る様子や形を作る様子を工場を見学することができました。また売店も充実していて、持ち帰り用のかまぼこや土産物などがたくさん並んでいて、見ているだけでも十分に楽しむことができました。

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ニッカウヰスキーの工場見学へ行ってきました

「かま栄」さんで工場見学を行ったあとは、いよいよ本日の目的地「余市町」へ。本日の宿であり目的のお店「余市Sagra」さんへ向かいます。しかしチェックインは17:00以降とのことだったため、その前にもう1件寄り道。それが今回ご紹介する「ニッカウヰスキー 余市蒸留所」の工場見学です。

ニッカウヰスキーの工場見学をするには、以下の2通りの方法があります。
 ① ガイド付き蒸溜所見学
 ② フリーの蒸溜所見学

②の場合は敷地内を自由に散策することができるので、好きな時間に好きな場所を見学することができます。①のガイド付きの場合は、インターネット等での事前予約が必要となります。9:00~12:00、13:00~15:30の間で30分おきにスタートしますので、希望の時間で申込みを行って下さい。

 

ガイド付きの蒸留所見学へ

「ニッカウヰスキー余市蒸留所」に車で訪問した場合、駐車場の位置は敷地内の南西側となります。それに対して工場見学の受付は敷地の北東側になり、駐車場と正反対の位置にあります。距離にして約300mほどありますので、ガイド付き工場見学を申込みの際には時間に余裕を持って伺うことをおススメします。

 

「ニッカウヰスキー」はビールでお馴染みのアサヒグループの完全子会社。その始まりは1934年にまで遡り、創業者の「竹鶴政孝」によって余市町に設立された「大日本果汁株式会社」が前身となります。その略称の「日果(にっか)」が、現在のニッカウヰスキーの名前になっているそうです。なお創業者の「竹鶴政孝」をモデルにしたNHKの連続ドラマ「マッサン」の舞台がこの「ニッカウヰスキー余市蒸留所」。放送直後はもの凄い数の観光客が押し寄せたのだとか。

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駐車場から敷地内を縦断し、石造りの正門までやってきました。正門に入ると直ぐに受付がありますので、まずは見学の手続きを済ませて下さい。その後、待合室でガイドツアーが始まるまで待機することとなります。なおガイドツアーでは、写真撮影は可能ですが、動画などの撮影はNGです。

 

正門をくぐり、左側が待合室となっていました。ガイドツアーは30分ごとにスタートしますので、受付を済ませた後は時間までこちらで待機することとなります。待合室の中にはパネル展示などがあり、ウイスキーの製造工程などを紹介していました。以下一部をご紹介します。

 

ニッカウヰスキー余市蒸留所のガイドマップになります。この後に回る工程が書かれていました。現在は非公開となっている場所もある様です。この日は以下の順番で敷地内を回っていきました。なお、敷地内には国指定の登録有形文化財に指定されている建物が多々ある様ですので、合わせて記載します。

  • ガイド付き見学待合所(登録有形文化財、近代化産業遺産)
  • 1 乾燥棟(登録有形文化財、近代化産業遺産)
  • 2 蒸溜棟(登録有形文化財、近代化産業遺産)
  • 3 粉砕・糖化棟
  • 4 旧事務所(余市町指定文化財)
  • 5 リタハウス(登録有形文化財、近代化産業遺産)
  • 6 旧竹鶴邸(登録有形文化財、近代化産業遺産)
  • 7 一号貯蔵庫(登録有形文化財、近代化産業遺産)
  • 8 ウイスキー博物館
  • 9 ニッカ会館

 

ウイスキーの原料がこちらになります。なおウイスキーの製造工程は以下の手順で進められるとのことでした。

  • 1.原料 大粒で良好な二条大麦を用います
  • 2.乾燥 発芽させた大麦(=麦芽・モルト)をキルン塔でビートを燃やし乾燥させます。この時、ウイスキー独特の香り=スモーキー・フレーバーがつきます。
  • 3.糖化 粉砕した麦芽に温水を加え、麦芽に含まれる酵素を働かせて、大麦のでんぷんを甘い糖液に変えます。
  • 4.醗酵 糖液に酵母を加え糖をアルコールに変えます。
  • 5.蒸留 ポットスチルと呼ばれる銅製の単式蒸留機で2度蒸留をくり返し、アルコールを取り出します。こうして生まれたモルトウイスキーはまだ無色透明です。
  • 6.熟成 オーク樽に詰め寝かせます。長期の熟成により、豊かな香味と琥珀色を身につけます。
  • 7.ブレンド 複数のモルトウイスキーとグレーンウイスキーをまぜあわせ香味のバランスのとれた、口あたりのよいウイスキーに仕上げます。
  • 8.再貯蔵(マリッジ) ブレンドしたウイスキーをもう一度、樽に詰め寝かせます。単酒どうしが互いになじみまろやかなウイスキーに変わります。
  • 9.ビン詰め ろ過ビン詰めされてブレンデッド・ウイスキーが完成します。

 

ガイドツアースタート!工場見学へ!

① 乾燥塔(キルン塔)

初めに見学するのは、乾燥塔(キルン塔)。外からの見学のみとなります。
大麦の発芽を止め大麦麦芽(モルト)をつくる工程が、行われる建物だそうです。中は大きなかまどの様な構造となっているそうで、1階でピート(草炭)を燃やし、2階ではその煙で大麦をいぶしながら乾燥させていきます。この作業は、ウイスキーにピート香(スモーキー・フレーバー)を染み込ませる重要な工程だそうです。なお、現在乾燥棟は、一部イベントの時のみ使用しているのだそうです。

また、乾燥塔の特徴的な屋根は「パゴタ屋根」と呼ばれ、蒸溜所のシンボルにもなっています。パゴタとは、仏塔(ストゥーパ)を意味する英語。形が仏塔に似ていることから、こう呼ばれているのだそうです。

 

② 蒸留塔

ポットスチルと呼ばれる単式蒸留器がずら~っと並ぶのが、こちらの「蒸留塔」
ニッカウヰスキー余市蒸留所では、世界で唯一、昔ながらの蒸留方法である「石炭直火焚蒸溜」が行われているそうです。石炭直火焚蒸溜」とは、ポットスチルの下で石炭を燃やし炙って直接加熱する方法。昔の欧州などではメジャーだったそうですが、2005年に「グレンドロナック」がこの製造方法をやめたことにより、余市蒸溜所が世界で唯一「石炭直火焚蒸溜」を行っている蒸溜所となったそうです。

 

蒸留塔の中の様子です。
中には7機のポットスチルが並んでいました。このポットスチルを使い、蒸留を2回行ってアルコールを取り出していくのだそうです。こうして出来たウイスキーは無色透明だそうですが、樽に詰め熟成させることでウイスキー特有の風味・琥珀色へと変わっていくのだそうです。

 

安全対策のためか建物の中にはロープが張られており、通常は建物入口側からポットスチルを眺めることとなる様です。しかしガイド付きツアーの場合は、10数mくらいロープの奥へ進むことができます。そのおかげで、石炭をくべる様子やかまどの中を正面から見学することができました。

なお、ポットスチルは、厚さ5〜10mmくらいの銅板でできています。一番奥のポットスチルだけ金属がピカピカしていましたが、銅板の寿命が来たため入れ替えたばかりだったからだそうです。逆に奥から3番目の小さなポットスチルは、創立当時に使用していたものなのだそうです。

 

③ 粉砕・糖化塔

こちらでは、大麦麦芽を粉砕し、マッシュ・タンと呼ばれる糖化槽で温水を加えて攪拌し、糖化酵素を働かせて甘い麦汁「糖化液」をつくります。つくられた糖化液は地中のパイプを通って、先ほどご紹介した蒸留塔へと運ばれていきます。敷地内の通路上に雪が完全に溶けきっている場所が何ヶ所かありましたが、どうやらその下にパイプが走っていたそうです。

なお、建物内は見学不可とのことでした。

 

④ 旧事務所

ニッカウヰスキーの前身「大日本果汁株式会社」工場設立当時の事務所で、余市町指定の文化財となっている建物です。詳しい説明が看板に記載してありましたので、以下に転記します。

大正7年(1918年)スコットランドへ単身留学し、ウイスキー製法を日本人として初めて学び、日本最初の国産ウイスキーを世に出した1人の日本青年、それが弊社の創立者・故竹鶴政孝でした。竹鶴は余市のこの地がスコットランドの気候・風土や立地に酷似していることを発見し、ここをウイスキー製造の地として原酒工場を建設したのでした。この建物は竹鶴の事務所として昭和9年7月に建てられたものです。日本のウイスキーの生みの親となった竹鶴が、今日のニッカウヰスキーの隆盛という一大事業を成し遂げた原点として、また余市町の工業発発達の足跡を示す文化的遺産の一つとしてこの建物は貴重なものとされ、余市町より文化財指定という栄誉を受け、永く後世に伝えることになったものであります。

ニッカウヰスキー株式会社

 

⑤ リタハウス

余市蒸溜所ができる前からあったと言われているのが「リタハウス」
もともと「但馬八十次」という地主が所有していた土地を購入しウイスキー工場を建設したそうですが、その敷地内にあった但馬八十次の住宅も購入し、事務所兼研究所として使用していたそうです。

1931年築の建物で、大日本果汁の工場が完成したのが1934年。工場よりも早く建てられた建物では、1984年までニッカウヰスキーの数々の商品が生み出されました。現在は耐震強度の問題が残るため、内部公開は行われてません。リタハウスという名前は、竹鶴政孝の妻「リタ」にちなんでつけられていると思われますが、リタさんが直接住んでいた訳ではない様です。

 

⑥ 旧竹鶴邸

ニッカウヰスキーの創業者「竹鶴政孝」とその妻「リタ」が住居を構えていたのは、余市町の郊外「山田町」。平成14年12月に、当時の住居を移設・復元させたのがこちらの「旧竹鶴邸」です。通常、玄関ホールと庭園を一般公開しているそうです。

ガイドツアーでは中に入りませんでした。また冬期間に訪問したため、庭園も雪で埋まっていました。そのため、以下に公式HPの説明を転用します。

一般公開されるのは、玄関ホールと庭園だけとなります。 玄関ホールには夫妻愛用のハイティーセット、リタ愛用の聖書・十字架、政孝がリタに贈った誕生日プレゼントの数々がエピソードを添えて陳列されており、夫妻の生活を偲ぶことができます。 庭園は余市の四季を彩る草花、樹木20種類以上を植樹し、リタが手入れを楽しんだ庭園を再現しています。 特に長い冬の終わった5月から7月にかけては様々な花が咲き乱れ、皆様の心を和ませてくれることでしょう。

転載元:https://www.nikka.com/guide/yoichi/map/map10.html

 

⑦ 一号貯蔵庫

見学用に開放された1号貯蔵庫。適度な湿度を保つために土の床のままで、夏でも建物内を涼しくするために建物は石造り。創業時に建てられた建物ですが、ウイスキー貯蔵に適した造りになっているそうです。

 

貯蔵庫の中の様子です。
冬場だったためか、中は温かく感じられました。

樽の中で少しずつ熟成が進むウイスキー。樽の木目を通して呼吸をし、熟成と共に蒸発が進みます。20年の熟成期間での蒸発量は約1/2にもなるとのこと。この現象のことは一般的に「エンジェルシェア(天使の分け前)」と言われているそうです。最終的に半分も蒸発してしまうなんて‥。少しだけウイスキー製造の大変さが分かった様な気がします。

 

⑧ ウイスキー博物館

見学の最後は「ウイスキー博物館」
ウイスキーについての歴史や製造工程を学ぶことができる「ウイスキー館」と、竹鶴政孝の貴重な資料などを展示している「ニッカ館」とに分かれています。もともと貯蔵庫だった2棟の建物を改装して作られたそうです。

まずは「ウイスキー館」から。
ウイスキー館では、ウイスキーのルーツや製法、種類など、ウイスキーに関する情報や、ウイスキーづくりの道具などを展示しています。写真はウイスキーを保存・熟成するための「樽」を作るための道具の展示です。

 

樽の中でウイスキーの熟成が進んでいく様子を展示したものがこちら。
右から「出来立て」「5年後」「15年後」の樽の中を表しています。熟成が進むにつれて、樽の中のウイスキーがどんどんと琥珀色に近づいていくのが分かります。また前述の「エンジェルシェア」の程度も一目で分かる様になっていました。

 

他にもウイスキーの原料となる「モルト」などを触ることが出来たり‥

 

ウイスキー館の一番奥には「ウイスキー倶楽部」
スコットランドのパブをイメージしたというバーカウンターで、世界のウイスキーが並んでいます。ウイスキーの一部は、有料ですが実際に味わうことができるそうです。ウイスキーの似合う欧米の観光客の方たちが、バーカウンターでウイスキーを楽しんでいました。

 

ウイスキー館の渡り廊下を通り「ニッカ館」へ。
ニッカ館では、ニッカウヰスキー創業者である竹鶴政孝の残した数々の足跡と、その妻となったリタ夫人の生い立ちを資料やパネルで紹介しています。

 

リタ夫人の生家「カウン家」を再現したものや‥

 

第1号ウイスキーの展示があったり‥

 

竹鶴政孝が熊を仕留めた時の写真が飾ってあったり‥

 

ドラマ「マッサン」で使用された衣装の展示も行われていました。

 

見学後はウイスキーの試飲も

⑨ ニッカ会館

工場見学のラストは「ニッカ会館」2階で、ウイスキーの試飲を楽しむことができます。しかし当然ですが、ドライバーの方にはアルコールの提供は行っていません。試飲を楽しみたい方は、公共交通機関の利用、若しくは別のドライバーに運転を変わっていただく様にして下さい。ソフトドリンクもありましたので、お酒を飲めない方でも利用は可能です。

 

予め記入した試飲申込書」と引き換えでウイスキーをいただくことができます。試飲することのできるお酒は「シングルモルト余市」「スーパーニッカ」「アップルワイン」の3種類。お酒は各種類1杯までとなりますので、最高でも3杯までとなります。ソフトドリンクのみの場合は「試飲申込書」は不要。セルフサービスでリンゴジュースと烏龍茶をいただくことができます。

席は自由席となり、また水・氷・炭酸水がセルフで自由にいただくことができます。試飲の後は、返却場所までグラスなどを返却して下さい。

 

わたしはドライバーだったため、試飲できず…。そのためリンゴジュースをいただきました。普通にいただいたり、炭酸水で割ってみたりして、意外とノンアルコールでも楽しむことができました。

そんなドライバーのわたしに変わり、お酒の得意ではない妻がウイスキーにチャレンジ。結果、ウイスキーのアルコール度数に負け、ノックアウトしていた様でした‥。わたしも香りだけわけてもらい、楽しんだ気持ちになることができました。

 

試飲会場内の自動販売機にはおつまみが打っていましたので、お酒が飲めない分、おつまみを楽しみました。ウイスキーにもピッタリと思われる「倉敷スモークチーズ」と、系列のアサヒビール工場の工場見学でもいただいた「クリームチーズおかき」です。どちらも美味しくいただくことができました。

 

同じ建物の1階には「CAFE RESTAURANT たる」がOPEN。自慢の洋食などと一緒に、ニッカウヰスキーやアサヒビールなどをいただくことができる様です。

 

帰る前に…、売店「ノースランド」でここだけのお土産をゲット!

蒸留所の見学も一通り終わり、ウイスキーの試飲も済ませたら、帰る前にお土産でもいかがでしょうか?敷地内の売店「ノーズランド」では、余市町のお土産だけではなく、ニッカウヰスキーのオリジナルのお土産も多数揃っていました。

 

こちらの棚には、ウイスキーに使われる麦芽を使用したおつまみ「スナックモルト」や、JA余市より販売されている100%りんごジュース「りんごのほっぺ」。余市産のぶどう「キャンベル・アーリー」を使ったパウンドケーキ「北海道ぶどうケーキ」などが並んでいました。

オリジナルのお菓子は他にも結構充実しており、ウイスキーの入った「ウイスキーゼリー」「ウイスキーチョコ」「チョコレートボンボン」なども販売していました。

 

当然ながら、売り場にもウイスキーが充実しています。その数ですが、売店のおよそ半分くらいの面積がウイスキー!定番のものから余市蒸留所限定商品まで、色々なウイスキーが並んでいました。個人的にはウイスキーを持った木彫り熊が可愛くておススメです。

 

次に向かったのは‥

今回の目的の宿「余市Sagra」さんに向かう前に立ち寄った「ニッカウヰスキー余市蒸留所」。過去に何度も来たことはありましたが、ガイド付き工場見学は今回が初めて。大人になって色々なことに興味を持つ様になったからか、今までで一番楽しむことができた様な気がします。普通に見学しても楽しいですが、歴史や背景などに興味がある方には是非ガイド付きツアーを体験してほしいと思います。さてこの後は、やっと本日の目的地の宿「余市Sagra」へ向かいます。

 

<次に向かったのは‥>
準備中

 

 

【ニッカウヰスキー余市蒸溜所】

住所:余市郡余市町黒川町7-6
電話:0135-23-3131
営業:9:00〜17:00
定休:12/25〜1/7



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